煮物の(大根を例に)味の染み込ませ方|冷ますとよく味が入るは〇〇、、、?

煮物は難しいように思われます。

味が染み込まない や 煮崩れしてしまう ことも多いかと思います。

お店のようなキラキラ光る綺麗でおいしい煮物をつくるためのポイントを大根を例に紹介します。

自己紹介

若豆

調理学校卒⇒某ミシュラン和食店⇒海外で寿司経験後、家業を継いだ若大将。現在はライターと寿司屋の4代目若として活動中。

ここでは、初心者から料理上達を目指す方まで、料理の楽しさから便利になる豆知識・基礎やプロの技まで、料理に関する有益な情報を投稿中。


下茹で(大根お米の研ぎ汁でゆでる)

大根をはじめ根菜には、灰汁があります。これは、成長過程で外敵から身を守るために辛かったり苦かったりする、いわゆる防御策のようなものなんです。

大根の辛味成分   👈別ページでご紹介

下茹では、この灰汁を抜いてあげるておいしく上品な味わいにするのと灰汁が抜けた分、味を染み込みやすくするのです。

下茹でがとても大事!!!

1、とぎ汁が無くてもお米一掴みで可能です。(また米ぬかでもok)

根菜は水から茹でます。理由は、沸騰したところに入れると周りだけ先に火が入るので煮崩れの原因になります。全体ゆっくり中まで火を入れてあげるのが大切!!!

2、一気にぼこぼこまで沸かします。

3、火を弱めてコトコトの状態で15~20分ゆっくり火を入れます。

この時にボコボコ泡が沢山出ていると周りが崩れます。

※この下茹での段階である程度柔らかい段階までもっていきます。

4、串が軽く通るくらい柔らかくなったら流水で晒して丁寧に洗います

これで下茹では完成です。


なんで大根は研ぎ汁でゆでるの???

下茹でをすると灰汁が出ます。

この灰汁が再び大根(根菜)に染み戻るのを防ぐためです。

お米についているぬかが大根をコーティングしてくれます。

最後に流水洗いすることでぬかが取れお出汁で炊くときには灰汁だけが抜けた状態の大根(根菜)を作れます。


冷めると味が入る???

確かに温度が下がっている時に味は染み込んでいきます。

しかし、味が染み込みやすいのではなく冷める時も味が染み込む というのが正しいです。

食品中の水分が抜けてその分味が入るというのが基本的な原理であり、塩分や糖分は温度が高い方が移動速度(味の移り方)が速いとわかっています。(普通に考えて食材に塩を塗っておいておくより、塩を塗って焼いた方が味が速く入るのはわかりますよね^^)

つまり、味は加熱しているときによく浸透していくのです。

煮込み時間は短くてもよくないし、煮崩れするので長ければいいわけでもありません。

若豆推進時間

大根の種類と厚さにもよりますが、2~3cmの厚さの大根なら

下茹で後、冷たい出汁からひと煮立ちしてから極弱火(ふつふつくらい)で30分ほどじっくり煮込んでその後常温でゆっくり冷まします。

しっかりと味の染みた煮崩れしてないきれいな大根ができますよ^^

※根菜類は80°c以上で柔らかくなっていきます。 ボコボコ(100°c)は煮崩れするのでふつふつ80°cから90°cかベスト。


冷ます30分より、弱火で30分の方が味が入ります。

”時間ないから冷蔵庫で30分冷ます”方が味を染み込みやすい

より

その30分弱火で煮込む方が味は入るのです^^

冷ますとよく味が染み込むのは、長時間つけているから味が染み込む という誤解なんです。

確かに濃く感じるのは、冷めている時に味見していませんか? 温度が低い方が甘味・塩味は濃く感じます。

 ⇒ 温度 と 味の変化

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