料理工程である「蒸す」と「茹でる」どちらも食材に火を通すことにはかわりありませんが、沸騰したお湯(液体)の中で加熱するか蒸気の熱で包んで加熱するか、加熱される環境が変わります。
料理の下ごしらえでこの加熱方法が違うだけで、食材の【栄養】そして【味】も変わってきます。
食材によって「蒸す」「茹でる」を使い分けるだけでも料理の上達に繋がります。
今回は、「蒸す」と「茹でる」の違いについてお話していきたいと思います。


若豆
調理学校卒⇒某ミシュラン和食店⇒海外で寿司経験後、家業を継いだ若大将。現在はライターと寿司屋の4代目若として活動中。
ここでは、初心者から料理上達を目指す方まで、料理の楽しさから便利になる豆知識・基礎やプロの技まで、料理に関する有益な情報を投稿中。
蒸す(Steam)

【蒸す】は、水を沸かして発生した蒸気の熱で加熱する調理方法です。
- 水に浸さないので水溶性のビタミンC等が流れ出にくい
- 油を使わない調理法なのでヘルシー
- 水の対流で煮崩れすることがない
- 茹でるよりゆっくり加熱されるので美味しい脂が抜けなかったり火が入りすぎることが少ない
- 火を入れるのに重なっている部分があるとムラが出てくる場合がある
- 家庭では一気に蒸せる食材は茹でるより少ない
- 蒸すよりゆっくり加熱するので調理時間が長くなる
茹でる(Boil)

【茹でる】は、食材が浸るほどの大量のお湯の中に食材を浸して加熱する調理方法です。
- 灰汁が強い食材の灰汁を抜く下処理に適している
- 油を使わない調理法なのでヘルシー
- 一気に加熱することが出来るので葉物野菜などの青みが綺麗に出る
- 食材の繊維を崩したり柔らかくするので消化吸収にいい
- 対流して加熱するので均一に火を入れやすい
- 火加減が強すぎると根菜など煮崩れしやすい
- 水に浸されてるのでビタミンC等の水溶性の栄養素が溶け出やすい
- 灰汁が出たあとの水は取り替える必要があるので都度水から加熱する必要がある
食材によって使い分ける理由は?
全部茹でてしまえば面倒くさくありませんが、食材は根菜類もあれば葉物野菜もありお肉も魚もあり様々です。
【蒸す】か【茹でる】の下処理を変えるだけで美味しい料理にグンと近づきます。
早速、食材によって「蒸す」と「茹でる」調理を見ていきましょう。
蒸す調理と食材
まず蒸す調理は、根菜類や芋類「じゃがいも・サツマイモ・蓮根」などほくほくに仕上がり甘味が増します。お肉類などでは余分な脂だけが落ちてジューシーに仕上がります。
根菜・芋類を蒸す

根菜を蒸すをゆっくり加熱されるので、デンプン量が多い根菜はデンプンが分解され糖に代わり甘味が増します。 蓮根やじゃがいもなど。じゃがいもは品種にもよるので品物選びに注意です。
お肉を蒸す
お肉類を蒸すと余分な脂だけが抜けやすいのと、中心温度が上がりすぎないので食材の水分が蒸発しにくい、したがってパサパサになりにくくなります。
ポイントとして、下ごしらえの段階でお肉に砂糖を少量塗ってから蒸すと水分を保つ性質があるため、加熱してもさらにお肉がしっとり仕上がります。
葉物野菜を蒸す
葉物野菜の調理は、綺麗な緑色が大切です。
綺麗な緑色は葉物野菜に含まれるクロロフィル色素です。この色素は、長時間蒸したりすると色がくすんだり色素が変質して茶色く変色していきます。
蒸し調理で葉物野菜は栄養素が逃げにくいですが、綺麗な色を出すのにはコツが必要です。
茹でる調理と食材
茹でる調理は、熱々のお湯の中で加熱する調理法なので表面から一気に火が入ります。
灰汁抜きや余分な脂分を抜くのにも適している調理法です。
灰汁が強い葉物野菜やお肉の下処理に良く用いられます。
根菜・芋類を茹でる

大根や人参・蕪・タケノコなどの根菜は灰汁が強いです。
このような灰汁の強い根菜は茹でることで食材を柔らかくするのと同時に灰汁を抜くことが出来ます。
その際にお米の研ぎ汁をつかったりするとより灰汁が抜けます。
じゃがいもも茹でても良いのですが、蒸す方が甘味は増します。
※火が入ると煮崩れしやすくなる根菜もあります。大根やじゃがいもを茹でる場合は、水から加熱して茹でるのが基本です。
お肉を茹でる
お肉の表面には、血や雑菌が付着している場合もあり灰汁も強い食材です。
お肉の下処理加熱は、茹でるのがいいでしょう。
定番の料理ですと「冷しゃぶ」とかが有りますが、注意しておきたい点では加熱が強いと脂も旨味もゆで汁抜けてしまいお肉も固くなってしまうという点です。
沸騰手前の80℃~90℃で下茹でするのが最適です。
葉物野菜を茹でる

ほうれん草やニラ・ネギ・キャベツなどの葉物野菜の下処理は茹でる調理法が最適です。
一気に表面から加熱できる茹でる調理法は、葉物野菜の色だしに最適です。
火が入りやすい葉物野菜は、サッとゆでて灰汁と色だしをするのが良いでしょう。
※塩を入れるとより発色が良くなります。
【蒸す調理】で持っておきたい料理器具
家庭で蒸し器を用意するのは、スペースも必要になってきますね。コンパクトな蒸し器もあれば大量に蒸せる蒸し器も様々あります。
コンパクトな蒸し器では、例えば4人家族分の野菜を蒸すのは何回も繰り返さないといけないので時間がかかってしまいます。 1人分ならコンパクトに収めたいでしょう。また蒸したい料理や食材によっても変わってきます。
それぞれの環境・用途に応じて選ぶのが大切になってきます。
単身抜け 小型フリーサイズ蒸し器はこれ!
1人~2人くらいの野菜蒸しならこれ。
コンパクトで収納も楽です。

18~24㎝のお鍋フライパンで調整できる蒸し器プレートです。
真ん中の取っ手は、不要の際は取り外しが可能なので無駄なく使うことが出来ます。
色んな蒸し物に対応 一家に一台ならこれ!
この蒸し器は、「ガス、IH、ハロゲン」様々な熱源に対応しているので幅広い家庭で使える点でも選びました。外寸幅30㎝と大き目の蒸し器で2段か3段で選んで購入できるので茶碗蒸しなども多めに作ることが出来ます。
ステンレススチール製の蒸し鍋です。底面は熱伝導のよいアルミニウムをステンレス鋼ではさんだ厚底の3層構造で、こげつきにくく保温力に優れていることが魅力。3段タイプなので1度に多くの食材を扱うことが可能で、料理をする際の効率アップに役立ちます。
流行りのせいろ蒸し器
蒸し料理は限定されますが、家庭料理で密に流行っているのが「せいろ蒸し」です。
野菜を切って入れるだけ、木製で出来たせいろは程よく保湿をしてくれるので野菜がしっとり仕上がります。またせいろ蒸し独特の木の香りもいいです。
3段くらいまでは、一気に蒸せるので3人家族でもせいろ蒸しパーティが出来ます。
【茹でる調理】で持っておきたい料理器具
茹でる調理では、鍋と水と火があれば基本的には特別な調理器具は必要ありません。
しかし、茹でる工程で持っておくと楽な調理器具もあるのでご紹介します。
茹でた食材を越しやすいようにザルはマスト
茹でた食材をすぐに取り出して、場合によっては葉物野菜など冷水にすぐに当てたい場合もあります。
そんな時に便利なのは、茹であげザルです。
取っ手の部分に段差がついているので深めの鍋でもザルが傾きずらいです。
片手で持てる鍋だと楽
両手の鍋では、ザルを置いた位置がずれると直せないで大変ですが、
片手で持てる雪平鍋があれば下茹でも楽になります。
少量の野菜を茹でる時などお湯が湧くのも早く洗いやすいのです。
取っ手がスペースを取るのですこし圧迫されるのがデメリットではあります。
低温調理器で料理の幅を広く
25℃から95℃まで温度調節が可能な低温調理器。
一番ベストな温度での下茹でも出来ますし、ローストビーフなどの凝った料理に挑戦することも可能になります。
詳しくは別ページにも⇩




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