「青寄せ」の作り方【プロ直伝】|料理で天然着色料クロロフィルを作り出す!
「青寄せ」は家庭ではなかな馴染みのない料理ですが、少し手の込んだ料理で活用することが出来ます。
青寄せが作れるともう一段階料理上手になれるでしょう。
青寄せは葉物野菜から緑の色素(クロロフィル)のみを取り除いたもので、味や青臭さは含まない天然着色料というわけです。
家庭での使い道で言えば、ソースや合わせ味噌(焼き物用)などに活用できると思います。
若豆
調理学校卒⇒某ミシュラン和食店⇒海外で寿司経験後、家業を継いだ若大将。現在はライターと寿司屋の4代目若として活動中。
ここでは、初心者から料理上達を目指す方まで、料理の楽しさから便利になる豆知識・基礎やプロの技まで、料理に関する有益な情報を投稿中。
青寄せの作り方
基本的にはほうれん草を使いますが、濃い緑色の葉物野菜ならなんでも可能です。
ほうれん草を使うのは、濃い緑色の葉の部分が多いからです。
ほうれん草も安くはないので、
今回はクレソンを大量に頂いたのでクレソンで青寄せを作っていきます。
1、クレソンを葉だけにする
天然色素のクロロフィルは、葉に多く含まれます。
茎はクロロフィル色素を取り出すのには必要ないので葉だけを使います。
2、当たり鉢やミキサーで擦る
当たり鉢で擦っていきます。
擦れたら水を注いでそれをリードペーパーで濾して鍋に移します。
職人らしく今回は当たり鉢でやりましたが、フードプロセッサーやミキサーでもできます。
フードプロセッサーやミキサーの場合は、水を多めに入れてペーストにします。
3、鍋に移す
キッチンペーパーでしっかり濾したらこれくらいの仕上がり。
水の量は、決まりはありません。しかし少なすぎるとクロロフィルが抄いずらいのでそれなりに入れましょう。
4、中火で加熱(沸騰はさせない)
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加熱すると段々と灰汁のようなものが浮かんできます。 これがクロロフィル(緑の天然色素です^^)
沸騰させなくても、ふつふつしてきた状態でクロロフィルは浮かんできます。
それを抄いましょう。
5,取り出す
この浮かんできた色素(クロロフィル)のみを取り出してリードペーパーで越して、しっかりと絞ります。
6,完成
あれだけあったクレソンも10円玉くらいしかとれません^^
家庭でも木の芽味噌を作って焼き魚に乗せて焼いたりソースの色付けでも使えます。
卵豆腐や胡麻豆腐によもぎと青寄せで”よもぎ豆腐”とかも いいかも、、、^^
料理上級を狙う方いらっしゃいましたら、板前の仕事チャレンジしてみて下さい^^
青寄せの使い道
木の芽味噌
料理をしていると”木の芽味噌”を耳にしたことがあるかと思います。
木の芽味噌は、木の芽のペーストを味噌に加えたものですが、木の芽だけでは香りが強すぎたり色が着くまで木の芽を大量に使うので、この青寄せを加えることで鮮やかな緑と程よい香りの木の芽味噌を作ることができます。
和え物
綺麗な緑色の和え物を作る際にも「青寄せ」が役立ちます。
色付けなので味はつきません。
「筍の木の芽和え」、「木の芽パスタ」など応用は沢山ききます。
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