しゃぶしゃぶは、沸騰させない?!|プロが語る「しゃぶしゃぶ」の知識
家庭でもよく食べたられる人気料理の「しゃぶしゃぶ」。
豚しゃぶ・ブリしゃぶ・ラムしゃぶなど様々なバリエーションがあるのも人気の理由かもしれません。
そんなしゃぶしゃぶ料理、なんとなくしゃぶしゃぶしてませんか??
もしかすると本来なら味わえる旨味も逃がしてしまっているかもしれません。
今回は、そんな「しゃぶしゃぶ」の知っておくと得する知識をご紹介します。
若豆
調理学校卒⇒某ミシュラン和食店⇒海外で寿司経験後、家業を継いだ若大将。現在はライターと寿司屋の4代目若として活動中。
ここでは、初心者から料理上達を目指す方まで、料理の楽しさから便利になる豆知識・基礎やプロの技まで、料理に関する有益な情報を投稿中。
しゃぶしゃぶを美味しくする裏技
しゃぶしゃぶは沸騰させない
しゃぶしゃぶのお肉は沸騰したお湯で茹でるのは、勿体ないです!!
沸騰100℃での「しゃぶしゃぶ」は温度管理が簡単で便利ですが、火が一気に入りすぎてしまいます。
魚やお肉のタンパク質が凝固する温度は60℃前後からと言われており、薄くスライスされたしゃぶしゃぶお肉などを100℃のお湯でボイルすると一気に加熱されるためタンパク質もしっかり固まり、油分も抜けだしてしまいます。つまり、パサパサのしゃぶしゃぶが出来あがってしまうのです。
この時、脂と同時に旨味成分も抜けてしまいます。
しゃぶしゃぶの最適な温度
しゃぶしゃぶの温度は、70℃から80℃です。
2・3回潜らせる程度が程よいお肉の柔らかさと旨味・油分を残して召し上がることができます。
温度計があると便利です。
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ない場合は、鍋の内側一面に気泡がふつふつと浮かぶくらいが70℃から80℃です。
昔は、温度計もないので料理には「勘」と言うものがとても重要視されていましたが、現在では調理器具の進化とともに簡単調理の需要が増えてきてます。100℃で楽に食べるという形が浸透して「勘」の要らない料理の世界になっているのです。
それと同時に美味しくたべるの前に先に「楽」が重要視され、しゃぶしゃぶの美味しい温度も忘れられて来ている気もします。
半生が気になる・怖い【衛生面】
70℃・80℃でボイルするとしっかり火が入っているか不安な方も多いと思います。
牛肉しゃぶしゃぶの場合
牛肉は、半生でも召し上がることができます。
牛肉の肉内部には、細菌は存在しないからです。
牛肉を切った場合に包丁に菌が付着してそのまま切った断面に菌が移っていきます。しかし、牛肉内部には菌は存在しないため周りを加熱できれば食中毒は防ぐことができます。
豚肉しゃぶしゃぶの場合
豚肉の内部には、寄生虫やウイルスが存在します。
解体の段階でどうしても腸管内の細菌が肉に付着してしまうので完全な生で召し上がるのは危険です。
中に火が入るくらいまで加熱しましょう。
しゃぶしゃぶ肉は薄いスライスなのでそんなに心配して長くボイルしなくても加熱処理はできます。
上記の温度で美味しいしゃぶしゃぶをたのしんでください。
安い肉には注意
とはいえ安いお肉には、注意が必要です。
外国産のお肉で半生は、衛生上注意が必要です。
国産の良いお肉で召し上がって下さい。
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