料理では知っておきたい”浸透圧”|塩漬けの塩抜きや下ごしらえで使える知識

今回は、少し科学的な知識を話します。

料理をする上では知っていきたい”浸透圧”

実は、魚や臭み抜き や 塩漬けの商品を購入した時の塩抜きでも活用できます。

若豆

調理学校卒⇒某ミシュラン和食店⇒海外で寿司経験後、家業を継いだ若大将。現在はライターと寿司屋の4代目若として活動中。

ここでは、初心者から料理上達を目指す方まで、料理の楽しさから便利になる豆知識・基礎やプロの技まで、料理に関する有益な情報を投稿中。


浸透圧と料理

浸透圧とは?

魚やお肉に塩を振ると水分が出てきて~ とか、塩水につけると~ とか、レシピや料理本に書いてあって浸透圧という言葉も使っているけど結局はどういうことなのか??

理屈で理解しないとなんとなくで終わってしまいます。

”浸透圧”は、食材の外と中で水分の濃度が違うときに同じにしようと働く力であり薄い濃度の水分は濃い濃度の水分に向かって動きます。そしてこの二つの水分が半透膜という壁によって隔たれている時におこります。

例を出して話しましょう。

お魚に塩を振ると魚の細胞内の塩分濃度より、塩が振ってある細胞外の塩分濃度の方が高くなるので同じ濃度にしようと働きから水分が流れ出てきます。 これが浸透圧。

旨味も抜けてしまうの??

浸透圧の現象では、半透膜を介して水分のみが移動するので旨味や塩分・甘味などの水分より大きい分子は移動しません。

旨味が移動(抜けてしまうと)するなら、たんぱく質の変性によって半透膜が機能を失った場合に流れ出てしまうということです。。

塩は味付けだけではない

味付けで欠かせなく使うお塩

浸透圧を利用すると料理の様々な面で活用できるのです。

魚臭さも取れて美味くなるのは?

魚の臭みの元であるトリメチルアミンは、塩をして浸透圧で出た水分を洗い流すことで除去することが可能です。

トリメチルアミンは、魚の死後とともに比例して増えていくので鮮度がいい魚は臭みも少ないのですが、洗い流した後に魚の筋肉を構成するたんぱく質も溶けだして、水分も保てるようになるため魚の身質もプリッと仕上がります。

お肉に塩を振るのは焼く前

ステーキは、肉汁があってこそおいしいですもんね^^  

お肉は塩を振って置いて置くと浸透圧で水分が逃げてしまうとパサパサなお肉に仕上がってしまいます。なのでお肉の塩は焼く前がベストなのです。

サバや小肌を酢漬けにする前に

お寿司屋さんではサバや小肌を酢漬けにしますね。ここにも浸透圧は使われています。

酢締めのサバや小肌は、かなり強めに塩を当てて水分を抜きます。 そうすると細胞内に空間ができるのでお酢が浸透しやすくなります。

塩抜きでの浸透圧

軽く塩を当てた魚の塩抜きは、真水でさっと洗い流す方法で可能ですが、

塩漬けしてある濃い塩分濃度の物は、薄めの塩水で塩分濃度の差が少ない状態でゆっくり塩抜きをしてあげることがベストです。

数の子や筋子、塩漬けワカメとかですね^^

1.5%くらいの塩水がいいとされていますが、それはなぜなのか・・・?

塩漬け保存などの塩分濃度が強い物は、真水で流すと塩分濃度が抜けると同時に一定の旨味成分の抜け出してしまう可能性もある(半透膜の機能が弱まっている)ので味が水っぽく感じてしまうのです。

よく水っぽくなると説明させるかたもいますが、もともと水の中で生きていた生き物なので水っぽくなるって表現はよくわかりませんが、旨味まで逃げてしまい魚のなかに真水も入ってくるので、味気ない味に感じてしまうのです。

旨味を逃がさず塩抜きをしてみて下さい。

漬物にも浸透圧はかかせません。

漬物は日本料理の代表格ですね。 漬物にも浸透圧の原理は欠かせません。

ぬか漬けはぬかに対してやく13~14パーセントのお塩をつかっているので、浸透圧効果で野菜の水分が抜けてその分味がはいるのです。

古くから保存食としても親しまれてきた漬物ですが、以前に細菌が生きれる世界について説明したように漬物の浸透圧によって自由水が抜けた野菜は、保存力が強まっているのです。

自由水と結合水  👈

まとめ

余計な水分を抜いたりすることができる浸透圧ですが、原理を理解しておくだけでお肉のように使うタイミングも理解できると思います。

是非料理の知識として参考にしてみて下さい。

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