プロが語る!わらびの基本下処理|わらびを美味しく食すためのあく抜き
山菜として食用される「蕨(わらび)」。
春になる若芽を食す旬の食材です。明治時代から栽培されてきたといわれていおり、全国的に自生してます。
根の茎から取れるデンプン質は、料理をする人なら誰しもが知っている「わらび粉」としても加工されます。
今回は、春シーズンに役立つ知識として「わらびの下処理(あく抜き)」についてご紹介します。
若豆
調理学校卒⇒某ミシュラン和食店⇒海外で寿司経験後、家業を継いだ若大将。現在はライターと寿司屋の4代目若として活動中。
ここでは、初心者から料理上達を目指す方まで、料理の楽しさから便利になる豆知識・基礎やプロの技まで、料理に関する有益な情報を投稿中。
わらびについて
明治時代から栽培されていた山菜の代表格「わらび」。
山菜類は基本灰汁が強いものが多いのですが、この「わらび」もかなり強い灰汁を持っています。
春の3月~初夏の6月初旬にかけてが旬の時期ですが、地域により差があります。
山菜のなかでも収穫できる時期が長いのが「わらび」の特徴ですね。東北地方では、5月、6月で収穫していく地域もあるようです。
灰汁については⇒コチラ
わらびのあく抜き
わらびには、プタキロサイドという天然毒素をもっているので、料理においてわらびのあく抜きは絶対条件なのです。
あく抜きをせずにわらびを食すと中毒症状を引き起こす可能性もあります。
用意するもの
- わらび全体がしっかり浸かるバットや鍋
- 重曹
- 生わらび
- お湯
わらびのあく抜き手順
さっそくわらびのあく抜きの方法をお話していきます。
1、生わらびを洗う
わらびは、ほこりや土がついています。
水洗いをして綺麗に洗い流しましょう。
2、わらびを並べる
綺麗に洗ったわらびをバット(又は鍋)に並べます。
この時に、わらびがしっかり浸かるバットや鍋を選ぶのがポイントです。
3、わらびに重要をまぶす
重曹をまぶしていきます。後でお湯を注ぐので適当に満遍なくまぶしていきましょう。
300g~500gのわらびだと、重曹は小さじ1~2杯程度で十分です。
※重曹が多すぎるとわらびが溶け始めてしまうので、入れすぎ注意です。
4,熱湯を注ぐ
沸騰したお湯を注いでいきます。
この時にわらびが浸かるくらいのお湯(わらび500gだと1ℓくらい)を注ぎましょう。
5、重石を乗っけて10時間以上寝かす
お湯を注ぐとわらびが浮かんできてしまいます。
水面から浮いてしまっている部分の灰汁が抜けにくいので、重石をしてわらび全体が重曹水にしっかり浸かるようにしましょう。
そのまま常温で10時間以上は寝かせて下さい。
6、水を変えて灰汁を流す
寝かすと黒い灰汁のようなものが出ています。
水を何回か変えながら黒っぽい灰汁が出なくなるまで真水にさらします。
綺麗な緑色のわらびの完成です。
中には、固く黒っぽいわらびもありますので、選別が必要な場合もあります。(いいところだけ使いましょう)
重曹の代わりに木灰でもあく抜きできる
重曹ではなく木灰であく抜きをする場合もあります。
元々、重曹がない時代は木灰を使ってあく抜きをしていました。現代では、重曹より手軽なものはありませんが、木灰の方が風味がよく仕上がります。
500gのわらびに対して木灰は、一握りほどで十分です。
あく抜きしたわらびの保存は?
わらびのあく抜き後の保存は、「水止め」です。
綺麗な水につけたままタッパーに入れて冷蔵庫で2~3日保存できます。
すぐに使いきれない場合は、毎日水を変えて冷蔵保存すれば1週間ほど保存が可能です。
まとめ
春から初夏にかけてが旬の「わらび」。
旬の食材を食すのが日本人ならでは食の楽しみ方です。「わらび」を食べて春を感じるのもいいですね。
生わらびを貰った時や買った時の参考にしてみて下さい。
\春食材 タケノコの処理方法/
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