シンクが食洗機に変わる「超音波食洗機」|流行りの超音波食洗機はどう?

最近、話題を集めてきているのが「超音波食洗機」です!

料理で一番地味な作業と言われる「洗い物」が楽になるという優れものなのですが、

食洗器を買おうとしている方からしたら、「実際機能性はしっかりしているのか」、「使い勝手はどうなのか」、「電気代高いのでは?」と新しいものには、不安や心配も多いと思います。

今回は、生活の知恵としてこの「超音波食洗機」はどうなのか買う前にもう一度考えて頂きたいので細かく解説してきたいと思います。

なおこの記事は、「超音波式食洗機が良くない!」「超音波式食洗機を買うな!」という記事ではありません。 今後食洗器の購入を考えている方の少しでも参考になればいいと思い、超音波式食洗機とはなんなのかという点から一般の食洗機との違いまでお話したいと思います。

出典:https://news.livedoor.com/article/detail/21484724/

若豆

調理学校卒⇒某ミシュラン和食店⇒海外で寿司経験後、家業を継いだ若大将。現在はライターと寿司屋の4代目若として活動中。

ここでは、初心者から料理上達を目指す方まで、料理の楽しさから便利になる豆知識・基礎やプロの技まで、料理に関する有益な情報を投稿中。


超音波食洗機とは?

超音波食洗機とは、電気を使って超音波を発生させる機械から超音波を発生させその力で食器の汚れを落とす食洗機のことです。

中学校の理科の授業で習ったことを覚えていますでしょうか? 音と言うのは「振動」です。

その力というのは、超音波のこの「振動」のことであり、「振動」を利用して食器の汚れを落とします。

したがって、以下のようなメリットがあります。

  • 食器が入った水に超音波発生器をいれてスイッチをいれるだけ。
  • 洗剤をいれるとさらに洗浄力アップ。
  • 食洗機を置くスペースを取らない。工事不要。
  • コンセントと水が溜めることが出来ればどこでも使える。

「洗い物が嫌い」「でも食洗機を置く場所がない」「工事費が高いから悩む」という方には、もってこいな商品なんです。

超音波洗浄機は昔から使用されていた

カイジョーの超音波洗浄機1号機は、1958(昭和33年)に発売されました。カイジョーの前身である海上電機は、戦時中の音響測探技術を平和産業に転換し、戦後の復興に貢献しようという熱き想いから誕生した会社でしたが、そのルーツである音測・魚探の技術が、時計用超音波洗浄機「ソノクリーナー」へと応用され、大変な評判を呼びました。

引用:https://www.kaijo.co.jp/sansen/technical/reki.html

超音波を使用した洗浄機自体は、古くから使用されていました。それは、時計や眼鏡の洗浄機として応用されるようになりました。

超音波式食洗機は長い間一般化しなかった

しかしながら、一般家庭で超音波食洗機として普及することは長い間なかったのが事実です。

こんなにも昔から開発されていたのに、食洗機として使われなかったのにはなにか理由がありそうです。

「シンクが洗浄機になる」「洗剤洗い不要」とこんなにも便利な響きがあるにも関わらず、何十年も超音波洗浄技術は、食洗機として一般化しなかったのでしょうか。

「超音波食洗機」と「一般の食洗機」の違い

卓上食洗器やビルトイン洗浄機が一般化して超音波洗浄機はなぜ一般化しなかったのか、違いから考察していきましょう。

超音波食洗機

*超音波洗浄機の特徴
  • 人間が触れることができる洗剤を使用
  • 最高でも40℃近い温度で洗浄
  • 超音波で洗浄

一般の食洗器

*一般の食洗機の特徴
  • 60℃以上の熱いお湯で洗浄
  • 取っ手等がオールステンレスで劣化しないので衛生的
  • 強力な噴出厚で洗浄

いいところばかりではない

超音波式洗浄機は、「自宅のシンクが食洗器になる」「工事が要らない」「水につけておくだけでいい」といういいところがありますが、良いことばかりではありません。

  • 水を大量に使う
  • シンクと超音波発生機は洗浄が必要
  • 洗浄力は、一般食洗機に劣る

シンク・超音波発生機等の洗浄

一般の食洗機には、「お手入れモード」と言った自動内部洗浄機能があるものもありますが、超音波洗浄機にはありません。超音波食洗機は、当然のように汚れた食器と超音波発生器をシンクに入れるのでシンクと超音波発生器の洗浄が必要になってきます。

水を沢山使う超音波式

シンクを水でいっぱいにするのには、大量の水が必要になります。

そして上記で説明した通りシンク・超音波発生器の洗浄にも水を使います。

一般洗浄機は、内部に溜めたお湯をつかって洗浄していきますので、新しい水を使うタイミングは内部のお湯が汚れた際に入れ替える内部クリーンの場合のみです。

毎回大量の水をシンクに溜め、超音波発生器とシンクの掃除、洗浄後のお皿の濯ぎを含めると一般食洗機より遥かに大量の水を使うことはわかると思います。

洗浄力は、一般食洗機に劣る

最後に、一般食洗機より洗浄力が劣るところです。

一般食洗機は、以下の洗浄機能が特徴です。

  • 水圧を利用すること
  • 人の触ることのできない高温のお湯で洗浄すること
  • 人の触ることのできない強い洗剤を使用すること

しかし、超音波食洗機は以下の洗浄機能が特徴です。

  • 超音波を利用すること
  • 人の触れる範囲の温度の水で洗浄すること
  • 人の触ることの出来る強度の洗剤を使用すること

超音波の振動を使ってヌメリまで取れるようですが、衛生面まで考えると「高温と強力洗剤」にはまだまだ劣るのではと考えます。

まとめ

超音波式洗浄機は、「自宅のシンクが食洗器になる」「工事が要らない」「水につけておくだけでいい」とものすごく便利です。

その言葉だけを鵜呑みにしないで考えて購入につなげてもらいたいので一般食洗機との違いをお話してみました。

ちなみに飲食店では、衛生面を考えると高温での洗浄が好ましいので一般家庭で普及してきても当分の間は、業務用の卓上食洗器が主流であると思います。

一般家庭でも、ビルトイン食洗器・卓上食洗器と選べる幅は沢山あります。
「水洗いの方が実は水道代が安い?」という話もありますので、是非参考にしてみて下さい。

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